むさしの芝居塾メールマガジン ―瓦版第71号― 2023年1月1日発行

2023年は演劇公演も! 舞台デビューするなら今年です!

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演じて・笑って・元気になろう! むさしの芝居塾メールマガジン
―瓦版第71号―
2023年1月1日発行

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皆様、新年あけましておめでとうございます。2023年もむさしの芝居塾を宜しくお願い致します。今年も皆様と共に演じて・笑って・元気になるべく営業してまいります。このあたりで干支の卯にちなんだ小洒落た何かを書こうと思っていたのですが、「兎のように飛躍を」レベルの年賀状のテンプレート集に入ってそうな文句しか浮かばないのでご容赦ください。

【目次】

  • ごあいさつ
  • むさしの芝居塾最新ニュース
  • 今月のむさしの芝居塾
  • コラム~試される大地~

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1)ごあいさつ
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改めまして、新年のお喜びを申し上げます。2023年だそうで、こうして数字だけ見ると「めっちゃ未来じゃん」と思わされますね。そもそもあの「バックトゥーザフューチャー2」の舞台が2015年ですからね。エアカーとかがガンガン走ってて、スニーカーを履いたら靴紐が勝手に締まるあの世界が2015年には実現してるとイメージされたのが1980年代の終わり。そう考えると2023年は一見して「現実的にはあまり凄い未来ではない」ように見えがちですが、でも「バックトゥーザフューチャー2」にも登場しなかったスマートフォンなんてアイテムを多くの人が持っていて、超高性能カメラでコンテンツが作れてそれを世界中の人が見られる仮想空間に投稿できて…と考えると技術というのは昔考えていたものとは別の形で進化し続けてるんだなと思わされます。人間もきっと同じ。技術と一緒で進化を続けるのが人間だから、好きなことを続けてさえいれば、それが昔思い描いていた未来とは少し違っていても、刺激的で、ワクワクできて、成長できる時間を何歳からだって体験できるはずです。2023年も限りある人生の時間を、自分が一番好きなことをしてお過ごしください。その好きなことの一部にむさしの芝居塾を混ぜていただければ、これ以上なく幸いです。

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2)むさしの芝居塾最新ニュース
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【2023年、今年は演劇の公演もやります!】

2022年春の「Oh my STARS!」パンフレットで突然の演劇公演休止宣言を行なったむさしの芝居塾。いまその沈黙を破り、新たな演劇公演に向けて動き出そうとしています。まず演技クラスでは現在、針谷理繪子が演出を務める劇団芝居屋樂屋3月公演の演目を織り交ぜながらレッスンを展開中。こちらは公演出演者もレッスンに出席しますが、公演には出ないけどリアルな作品作りを通して演技を学びたい!という方はウェルカムなのがむさしの芝居塾流。実際の出演者と一緒に演技を学べる貴重な機会をお見逃しなく。劇団芝居屋樂屋の公演については2月1日に情報解禁となる予定です! そしてそして、今年は夏にも針谷理繪子演出の演劇公演が…こちら演目は現時点において噂で留まるものの、迫力満点の○○シーンが好評を博した「あれ」が2023バージョンで再演されるとの未確認情報も!?

【特別クラス「殺陣・立ち廻り」終了しました!】

コロナ対応体制からの復帰を目指し特別クラスとして開講された「殺陣・立ち廻り」が無事終了しました。基礎を徹底して重んじる小栗講師のスタイルもさることながら、LINEグループを使った参加者への徹底したケアなども公表だったこのレッスン。次回開催をお楽しみに!

クラスの模様はこちら!→ https://shibaijuku.com/diary/20221216

【特別クラス「佑一郎の時代劇」終了しました!】

他の俳優学校や養成所ではなかなか経験できないむさしの芝居塾の名物クラスとして人気を高めるも、氷川きよし公演など講師の俳優としての活動が多忙なため不定期の特別クラスとなっている「佑一郎の時代劇」。時代劇キャリア20年オーバーで舞台上では何度も江戸を生きてきた高橋佑一郎が、江戸言葉・江戸のイントネーションを含め正確に指導していくこのクラス、今回も大人気となりました。

クラスの模様はこちら!→ https://shibaijuku.com/classrepo/jidaigeki/20221223

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3)今月のむさしの芝居塾
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【演技クラスは、ご予約者様の進捗によって最適な内容に変えています!】

先述した通り、2023年のむさしの芝居塾は公演モード。当然、演技クラスにも公演出演者が多く集まります。が、「公演に出る人もそうじゃない人も一緒に、同じ学びと同じ満足を」というのは塾を立ち上げて以来ずっと決めてきた塾のテーマ。演技クラスではコロナ禍以降、より指導者として学びを深めた塾長が、演技者に必要な身体訓練・精神面の訓練・演技術の訓練を、ご予約くださった皆さまそれぞれの進捗に合わせて行なっています。公演があるからそれに向けて稽古をするのではなく、公演にいつでも出られる俳優としての準備を常に万端に整えるためのレッスンです。既に公演出演が決まっている方も、これからのデビューを目指している方も、既に舞台には立ったけどより高みを目指したいという方も、どんな方でも大歓迎。人数は限定しているけど熱気でいっぱいの演技クラスを今年もどうぞお楽しみください!

スタジオレッスンのお申し込みページはこちら → https://shibaijuku.com/lesson

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4)コラム~試される大地~

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永遠に続くのではと思えるまっすぐな道路を、車はただ進んでいた。2022年8月末。運転席には石川政明、助手席に私、そして後部座席には針谷理繪子と服部健一。私たち4人は小樽で行われる蒔田将大主演舞台のゲネプロを拝見させていただく為、前日の宿泊地だった札幌から小樽に向かっていたのだ。今にも森山直太朗が歌いだしそうな夏の終わり。北海道は既に肌寒く、羽織っておいた薄手の上着とどこまでも続く直線が眠気を誘う。そんな時、服部の一言が車内の空気を切り裂いた。

「初瀬さんて、AGAの治療はもうやめちゃったんですか?」

予想外の方向から投げられた豪速ストレートに思わず一瞬怯んだが、私はすぐ「はいやめました。『Oh my Stars!』の稽古中盤くらいからだからもう半年かな。いますごい勢いで髪が抜けてます(笑)」と返した。私がAGA、つまり男性型脱毛症の治療を始めたのは20代後半の時点で、薬を服用することで実際「食い止める」ことには成功した。だが30代、40代と歳を重ね、毎年がん検診なども受けるようになり、今度心配になったのは私の身体の「簡単には悲鳴をあげない臓器たち」だ。非常にざっくりとした言い方をすると主に循環器系ということになるが、AGAの薬というのは長年飲み続けるとそれらに少なからずダメージを与える。身体を痛めつけてまで見栄え気にする歳でもねぇなぁ、と思えたのだ。

服部の言葉は、正直嬉しかった。20年前のギラギラした自分を見ているようだったかもしれない。あの時の私はまだまだ年功序列が色濃く残るサラリーマン社会に反抗していた。年齢なんてものは現場経験値とスキルの前ではなんの役にも立たないと常々思って仕事に向かっていた。あれから20年。時代は変化してきているとはいえ、むさしの芝居塾の後輩にあたる服部に対して私は「ただのイエスマンにならないよう気をつけてくださいね」と伝えてきたのだが、今回の服部の「AGA」発言は「あ、この人にならちゃんとバトンを渡しちゃっても大丈夫だ」と私を安心させるには充分なものだったのだ。とはいえ、それはあくまでAGA治療を公言していた私の感想である。同乗者にとってはそうでなかった人もいるようだ。実際、服部の横で窓にもたれかかっていた針谷はこう語る。

「とにかく寝ているふりをし続けようと、そう思った。今から180cm超えの大男二人による血を血で洗う殺し合いが繰り広げられるかもしれない、最後は警察沙汰かもしれない、でもおまわりさん信じてください私眠くてずっと寝てたんですで押し通すしかないって」

…恐ろしい話である。警察沙汰は御免被るので、皆様どうか塾においてはセンシティブなあれはセンシティブな感じでお願いしたい。

今月のコラム担当 初瀬健大

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